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蒸れってなぁに?
クリプトコリネにとって良い季節がやってきました。
しかし喜んでいられるのもあとわずか…
2ヶ月もすれば恐ろしい夏がやってまいります。

クリプトコリネの夏対策といえば、「蒸れ」予防の低湿度化・夜間点灯が常套手段ですが、それでも生長が止まる程度ならましなほうで、下手をすれば矮小化、そして消滅!なんてこともあります。

クリプトコリネの育成において「蒸れ」が良くないことは常識として語られていますが、どうしていけないのでしょうか?
一般的に湿度は高いほうが良いとされているのに、「蒸れ」は「高湿度」と何が異なるのでしょうか?

「蒸れ」を辞書で調べてみると「蒸し暑く感じる。熱気や湿気がこもる。熱や蒸気が十分に通る」とあります。
要するに高温多湿ですね。高湿度のまま高温になると良くないということでしょうか。そのような環境は人間だってつらいですから、ひ弱なクリプトにとっては危機的状態に陥っても不思議ではありません。

では、なぜ湿度を下げると良いのでしょう?
これも人の場合を考えると理解できます。暑くてもカラッとしていると心地いいのは、汗が蒸発する時に気化熱によって体温が奪われるからです。水槽内においても低湿度だと気化熱によって葉の温度が下がるからでしょう。

人の場合、湿度が10%下がると体感温度が1℃下がるそうです。
この関係を乾湿度計の表をもとにグラフ化してみました。
蒸れってなぁに?_f0036072_2059869.jpg
例えば気温26℃のとき湿度50%であれば、気化熱によって温度は4度下がり22℃になることを意味しています。これは風があたっていない状態での話です。じっとしていても水分の蒸発によってかなり温度が下がるようです。

この現象を単純にクリプトに当てはめてみるのはどうでしょう。

水槽内の気温が32℃で湿度90パーセントの時、葉の温度は31.5℃となります。
同様に32℃で湿度70パーセントであれば葉の温度は30℃になります。
つまり気温が同じでも湿度を20%下げるだけで、葉の温度は1.5℃下がることになります。

グラフより湿度が低いほど気化熱による冷却効果は大きく、熱によるダメージを軽減できることがわかります。

実際には葉の熱容量や蛍光灯の放射熱等の影響もあるのでこんなに単純ではありませんが、葉は薄っぺらいので冷却効果はかなりあると思われます。

ただし、高湿度を好む植物ですから低湿度が危険と隣り合わせであることは間違いありません。特にブローサ、ウエノイ等の渓流系では深刻な問題です。

ならば防水ファンを水槽内に設置して葉に風をあててやるのはどうでしょう?
高湿度であっても気化熱で少しは温度を下げることが出来ると思うのですが。
# by mask_inu | 2007-05-02 21:12 | クリプトの栽培
クリプトコリネ アフィニス(1)カロン産
Cryptocoryne affinis Sg.Kalong Taman Negara ブラウン

アフィニスは葉が薄くてペラペラというイメージでしたが、こいつはブローサのように堅く、厚みがあります。激しいぼこぼこはたいへん魅力的で、色といい形といい心の琴線に触れる、うつくしひ造形であります。

しかし葉柄が短く、丸ごと茹でたタコみたいに丸まってるので植えるのがたいへん。
鉢のはしっこに無理矢理つっこんでやりました。
ガッチリした根茎は最初からほとんど根が出ていなかったので、「余計なことで悩まんでええわ!」って思ってたんですけど、よく考えたらランナーの一番先のまだ根が出てない株のようです。
ちょっと心配・・・
クリプトコリネ アフィニス(1)カロン産_f0036072_20563129.jpg
クリプトコリネ アフィニス(1)カロン産_f0036072_20564550.jpg

# by mask_inu | 2007-04-27 20:59 | C.affinis
帰ってきたヌーリー(1)
Cryptocoryne nurii Sg Batang Pinang MERSING産 2007.4 AS便

前回の反省をふまえて、でかい株でいきます。
お下品なほどでかいので、ど根性大根の大ちゃんなみにやってくれるでしょう。
鉢は3号。
帰ってきたヌーリー(1)_f0036072_2036821.jpg
帰ってきたヌーリー(1)_f0036072_20362211.jpg

# by mask_inu | 2007-04-27 20:37 | C.nurii
クリプトコリネ ユウジイ(3)
7ヶ月経過のCryptocoryne yujii from Nibong

先月いきなり葉が4枚落ちたので何か起こると思ってたら子株が2つ、ひょこっと登場!

それからしばらくして花芽もニョキっ!!

つづいて花芽2本目がニョキニョキ(!_!)
クリプトコリネ ユウジイ(3)_f0036072_2132875.jpg

# by mask_inu | 2007-04-27 12:28 | C.yujii Nibong
1年7ヶ月経過の90cm水槽
「水草の話」と謳っておきながら「クリプトの話」が続くのには正当な理由がある。
90cm水槽は撮影が難しいのだ。どんなに頑張って撮影しても、わたしの心に映る水景をカメラで写し撮ることができなくて哀しいのである。

このブログはきれいな水草写真を公開することを目的としているわけではないので、ハイグロに穴が空いていようが、アンブリアが茎だけになっていようが、ロタラが水面をたなびいていようが、藍藻が湧いていようが、私は一向に気にしない。もやしのようになったルドウィジア・ギニアもわたしの眼には美しく見えるのだ。
しかし写真に撮ると何故かもやしにしか見えないのは非常にもどかしく口惜しい。水草の名誉を守るために「こんなはずではない」と歯ぎしりしながら公開を断念するのである。(写真の腕が悪いとか育成技術の問題という説もあるが、ここでは考えないようにしよう。)

それはさておき、「水槽」というカテゴリーをクリックしても90cm水槽の写真が数枚しかでてこないのは非常に不本意である。特に左半分のアップが一枚もないというのは由々しき問題である。公開すれば社会的問題に発展する極秘の草を育てている、というわけではなく、単に写り込みが多くて撮影するのが困難だからである。(撮影がめんどくさいという説もここでは無視することにしよう)

いま尽力しているのは、今年の“健全な方の目標”に掲げた通り、「レイアウト風水槽」に仕立て上げることである。ただ、光量が落ちているのか、肥料が足りないせいか、CO2をケチっているためか非常に生長が遅く、計画は思うようにはかどらない。クリプトと水草用品を比べると、わたしの中の金銭価値は10倍以上の開きがあるのでメタハラ球の交換すら踏み出せないでいる。

生長の遅さはクリプト時間で生きているわたしには都合がいいのだが、このまま来年の目標になってしまうのもどうかと思うのでなんとかしたい。
1年7ヶ月経過の90cm水槽_f0036072_112075.jpg

# by mask_inu | 2007-04-26 01:28 | 水槽